焼肉 はやし 東寺店のホルモン上焼、そして臭い
ここの焼肉を食べると、3日は臭いが取れない。
食べた直後の髪や衣服から甘辛い香りがするのは当然の事として、風呂に入った後も「なんとなく」どこからか臭うのである。例えば、仕事をしていて、キーボードを打つ手を休めてメガネをクイッと上げる、まさにその時の指先から仄かに香るのである。または、自分で歩いていて立ち止まった時、2秒ほど遅れてその香りがやってきたりするのである。
京都の人間は、それを「はやし臭」と呼ぶ。
この「はやし臭」だけで、白飯が食えるとも言われるほど、強烈で美味そうな香りなのである。北斗の拳の伝承者がオーラを纏う(まとう)ように、はやしさんで焼肉を堪能すると、修行をした訳でもないのに、この「はやしオーラ(臭)」を纏うことができるのである。そろそろコレを読んでいる方も食べてみたくなってきたのではないだろうか。。
さて、こちらの「焼肉はやし」さんへは、もう30年は通っている。
数年前にお店を改装されて、きれいで明るい店内に生まれ変わっている。昔は店内の上半分くらいが煙で白くなって前が見えない、そんな感じだった(お店が不潔だったということではない)。お客さんも頭にタオルを巻いて、裸でブリブリと汗をかきながら食べてるような、一瞬入るのを躊躇う雰囲気もあったけれど、今や若い女性が独りでも入れるオシャレな雰囲気。でも、昔から変わらないのは、美味しいお肉と「はやし臭」。もう、一回食べたら忘れられなくなるその味。そして、この味つけこそが「はやし臭」のもとでもある(はず)。
タレの配合などのレシピ的なことは一切知らないが、その提供される肉を見れば、普通じゃないことが分かっていただけるはず。
ドン!
美しいとさえ感じてしまうこのビジュアル。
写真は、ホルモン上焼とイカ、天肉、ハラミ、テッチャン、ミノ。(白いのは玉ねぎ。これがまた美味い)はやしさんでは、つけダレもなく、すべての肉を特性のタレに漬け込んで混ぜ込んでドバっとひとつになって出てくる。そして網ではなく、ジンギスカン鍋のような半円形の丸い鉄板で焼いて食べる。焼けたところから順次食べていく。肉を返すというよりは、混ぜながら焼いて食べる。そんな感じ。そして、それが何の肉か、初心者には判別が難しいものもあるけれど、一口食べたらそんなことはどうでも良いくらいにバクバク箸が進むのである。
と、ここで白飯派かビール派かに分かれるが、僕はビール派。というか、ビールと白飯は同時に食べないというのがキリンビールに勤めていた父の遺言でもあるからだ。しかし、はやしの焼肉は白飯に合う!とてつもなくマッチする!素晴らしくグッドです!などと意味の分からないことを叫びそうになるくらいに合うのである。
甘辛く味の濃いタレに漬け込んだ肉 → 白飯 → キムチ
肉 → 白飯 → キムチ → 肉 → 白飯 → キムチ → 肉 → 白飯 → キムチ → 肉 → 白飯 → キムチ → 肉 → 白飯 → キムチ → 肉 → 白飯 → キムチ....
無限ループしてしまう(笑
因みに、「天肉」とは頬肉(ほほにく)のことで「ツラミ」などとも呼ばれる部位。京都だけでそう呼ばれるとも聞いたことがあるけど、ちゃんと調べた訳ではありません。どこかで「天肉!」と注文すると通ぶれるかも知れません。
今回はから揚げではないけど、どうしても紹介したかったお店なので良しとしよう。絶対に美味いから、ぜひ行ってみてください。「焼肉はやし」は沢山の店舗があり、どこも同じく美味しいのであるが、僕はこの「東寺店」を愛している。ま、暖簾やメニューなどをデザインしたのが友人であることが、ほんの少し影響しているけど(笑
今後も「から揚げ日記」では、から揚げでなくとも美味しいお店や気になる料理などご紹介してまいります。
ということで、
から揚げ星(おすすめ度)は ☆☆☆☆☆
ごちそうさまでした!
ちなみに、今僕の全身からは「はやし臭」が出ています。
焼肉はやし 東寺店
京都市南区東九条明田町45-19
17時〜22時・不定休
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